戯れる堕天使

今度は日が高くなって、目が覚めた。

さて、どうしよう。

このままカーテンを開けると、友之が説明を待ち構えていそうな気がする。

だからって、居間へ下りて行くと、母上がいる。

類は頭を抱えた。

ああ、何で、こんなことで悩まないといけないんだ。

あんな面倒な母、嫌だ。

けれど、どうしても回避できない方と、戦ったほうがいい。 

カーテンはそのままに、階下へ降りていく。

「あら、おはよう。今日は、冴島さん、来ないの?」

第一声で、げんなりさせられる。

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