戯れる堕天使

「来るわけないでしょ」

「だって、今日お休みじゃない。どこかへ出かけたりしないの?」

「出かけないし、お休みかどうかも知らないって」

「だって」

「だから、昨日は、冴島さんに頼まれて、先輩って人の披露宴の手伝いに行ってたんだって。

向こうが頼んできたことだし、夕方までかかるからって、未成年のあたしをわざわざ送り迎え・・・って、聞いてる?」

母は聞いてなかった。
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