可憐な華にくちづけを






「…貴絵お嬢様。」


「れんっ…、」


「起き上がらなくて結構です。」



スッと起こした身体をベットにまた押し返す





「どのくらい…寝てたのかしら。」


「ほんの、一時間程度ですよ。」


「そう…。」




沈黙が続くなか、私は自分の頭の中を整理した。

……気づかれたわよね?



今私はベットの上。体調不良とでも言い訳をしてみる?それとも―――…










「貴絵お嬢様、」


「なあに?」







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