可憐な華にくちづけを
「ホントに…鈍いよ。」
「え?」
「なーんでもないっ!…そーだそだ、この間マカロン届いたんだよね~、」
「マカロン?」
「そーそ、異国のもんだよ。」
貿易企業者関係のコイツは流行に敏感、
髪の色だってよしなさいって、言ったのにすぐさま金色に染め周りから痛い視線を浴びた。
だけどそれをものともせず、
コイツの性格と愛嬌でなんなりとこなし、
『彼と同じ風になりたい』なんて言い出した若者達が次から次へと真似をした。
すごいんじゃなくて
天才 カリスマ性
純粋に尊敬したコイツの一面だった。
「あっ…美味しい!」
「でしょ~?しかも可愛いからこれは人気でちゃうよ。」
ねちゃっとした食感にふんわりと広がる甘さ
小さくてピンク色をした丸いお菓子はきっと女の子にも大絶賛。