可憐な華にくちづけを
自然と支えた蓮に対し私は突き放す
「……。」
「貴絵お嬢様はこの間の舞踏会で少しお疲れになっただけです。あまり日に当たらない方なのでしょう、…こんなにも透き通った美しい肌をしていてます。」
「蓮、」
「…失礼しました。」
はぁっと自然とため息を付いた
どうして彼は簡単にと言ったら悪いかもしれないけど、…甘い台詞を言うのかしら?
しかも公然とした堂々とした立ち振舞いで。
「本当なのか?」
「…えぇ。あまり慣れないことをしたからです。」
「そうか…なら宴は後回しだな。」
宴は 後回し ?
引っ掛かる言葉に目をぱちくりさせた。