可憐な華にくちづけを
「苦しいっ…ハル、っはあはあ」
謎の発作はだれにもわからない。
「またっ…最近増えてるっ…ハル!!気をしっかり!!!」
「っはぁはぁ、」
「ハル!!!」
この発作の名も、原因も、
誰にも分からないまま────
いつ死ぬのかもわからぬまま悪化していく。
「ハルさんっ…!!」
───貴絵お嬢様。
「はぁはぁ、たすけっ…はぁはぁ、」
目の前に苦しんでいる人を
助けてやれない。
その悔しさに何度も嫌気がさす。
「れんっ…、」