可憐な華にくちづけを





「私はそう伝えられませんでした。」


「…え?」



拍子抜けの言葉に思わず振り替える
蓮とばっちり目が合う。

綺麗な日本人は離れした瞳。




「貴絵お嬢様は可愛いお方だと、お聞きしました。」


「っ!?…なっ、何よそれ!」


「?…なので、身構えておけ、と…藤原さんに。」



藤原!本当に意味のわからないことをっ
少し寂しい何て思ったわたしが馬鹿みたいじゃない!

あんなの撤回よ!




「っ…藤原は嘘つきよ、真に受けてしまってわだめよ?」


「そうなんですか?藤原さんのいってた通り、とても可愛いお方ですよ。」



さらりと甘い言葉を言うのは
わざとなのか天然なのか

だけど表情は無表情のままだから


私には分からない。





「…もうっ、髪はおわった?」


「はい。お綺麗な髪ですね、」





さらっと指で私の髪を触った。


あ、分かった。天然だ、この人。
でもって、タラシだわ。





「っ…、早く夕食の準備をしなさいっ!」


「かしこまりました。」



まだ、顔の熱が引かない。








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