可憐な華にくちづけを
Commission of the king
「おはようございます、貴絵お嬢様。」
「っ…眩しいわ、早く戸を閉めて。」
「そうしたいのですが、藤原さんからの命令でして…。」
朝早くから起こされる原因
藤原からの命令
これは…
「お父様ね、」
蓮は無表情にコクりと頷いた
「嫌だ、と言って。」
何かあるに違いない
こんな朝早くに、私に用があるなんて
企んでいるわ―――
「貴絵お嬢様は王のことがお嫌いですか?」
「嫌い?…そんなこと考えたことないわよ。」
「そうですか。」
「ほら、早く用意を手伝いなさい。」
「かしこまりました。」
ベットからゆっくりと身体を起こした。