可憐な華にくちづけを
「お久しぶりですね、」
「嗚呼…今日も綺麗な私の娘。」
綺麗な品のある洋服を身に付け
胸元や指に光宝石の数々
あんなに身に付けて…
身なりだけは立派な王だわ。
「さぁ、貴絵…少し話があるのだが。」
「まだ、食事中よ?その後になさったらどうですか。」
「そうか、そうか…藤原、早くしてくれ。」
藤原は綺麗な一礼をすると直ぐに朝食が運ばれてきた。
朝からパンなんて胸焼けするわね
しかもチョコクロワッサンにエッグ
こんな子供じみた物、
「貴絵お嬢様、少々我慢です。」
ぼそりと耳元で囁く藤原
あぁ…犯人はこの人ね?
いつまでも私を子供扱いする。
「さぁ、召し上がれ。昔からの貴絵の大好物さ。」
私は昔から小麦粉を使った料理が大嫌いだ。