可憐な華にくちづけを





「なによ、」


「いいえ…。」


「あなたの弱味少し、握った気がするわ。」


「弱味など私には沢山あります。」


「あまりなさそうよ、いつも無表情で無関心人間だとばっかり、」




ふふっと鼻で笑うと連は私を見つめる
綺麗な青い瞳をして。











「貴絵お嬢様のその笑い方、少々むかつきます。」


「……はぁ?」


「私は無関心人間なんて者じゃありませんよ、ただ昔から表情が読み取りずらいだけです。」








あっ…。

今、目が円を描くように笑った。






「綺麗な瞳ね?」



透き通るような白い肌にその瞳が映えて
とても綺麗な瞳。








< 38 / 164 >

この作品をシェア

pagetop