可憐な華にくちづけを





「…蓮、」


ぎゅっと掴まれた腕が痛い
蓮の骨々しい身体からこの腕力は似合わないわ。





「蓮、離しなさい。」



ふわっと血の流れが感じた
どれだけ力強くに掴まれたの?

でも、それほど蓮を


怒らせてしまった。







「すみませんでした。」









どうして、あなたが頭を下げるの?









「蓮…止めて、」





どうして、私がそんなこと思わなければならないの?
そんな言葉を掛けなければならないの?




「貴絵お嬢様…」


「あなたと居ると、私のプライドが混乱してるわ。」





プライドの高いお嬢様
わがままなお嬢様

気品高く鼻の高い 世に言う


―――…王女のような、





なのに今の私ときたら、
ただの庶民と同じ






「ほんと…最悪だわ、」









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