可憐な華にくちづけを
「貴絵お嬢様は先日、国王様から舞踏会に出て社交界の勉強を学べとの話で今回限り舞踏会に招待されたんです。そして、華やかに飾るためのドレスの新調を今から――」
ぺらぺらと並べられた
途中途中、嘘のような話も多々
だけどコイツを納得させるためには良かったわ。
「ふぅーん。めずらしいね、お父様からなんて。」
「えぇ、そうね。」
良かったわ納得してくれたみたいね?
めんどくさいことにならずにすみそう。
「―――俺もその舞踏会に付いていくよ。」
「はっ!?」
「貴絵お嬢様、はしたないです。」
「あぁ、ごめんなさい。…それよりも!今、あなた何てっ…!」
にかっと可愛く笑う姿にもかかわらず
私は落ち着きを取り戻せない。
「俺も招待状来てたし、それに…パートナーいなきゃ、きーえちんは危ないでしょ?」
「何がよ?」
「私もそれには賛成です。」
「藤原っ!?」
「私もご心配なさっていたんです、貴絵お嬢様が初めての舞踏会に転んでしまわないかと。」
なっ…そんなことを藤原は思っていたのね!?