可憐な華にくちづけを
「わたしは嫌よ!」
「きーえちんっ!?」
おろおろと耳を下げて私に近寄る
犬 なんの犬種かは忘れてしまったけどね。
可愛いなんて思ってるのかしら?
わたしなんかに効くと思う?
「わたしは一人で行くわ、」
「なーんでぇ!?俺付いていった方がぜぇったいに良いから!!」
「私からもお願いします、」
あーもうっ!絶対に嫌だわ…
だって、
「聖司と行ったら他の女に妬まれそうでものすごく嫌なの、それに初よ?初めての夜の集会、しかも国王の娘…評判ががた落ちよ。」
きょとんっとした聖司
顎に手をあて考え込む藤原
「あのっ…私が行きましょうか?」
小さな声で確かにはっきりと
「えっ?」
予想外の行動
「私なら貴絵お嬢様を遠くからでも見守ることができます。」
ふむふむと頷く藤原をみてわたしは半ば諦めがついた。