可憐な華にくちづけを





いつのまにか胸にあった手は離され
彼女の手は力強く掴みあげられた。




「貴絵お嬢様に…」



「あんらーぁああ!!!!!!!!」





キーンとした大声 もちろんエニーさん

キラキラと獲物を見つけたかのような瞳
その視点を捉えているのはもちろん、




「なんなの!?なんなの!!!??あなたの知人は皆こんなぁーに、可愛い子ちゃんばっかりなのよ!!!!???」






―――ほら、始まったわ。





「あなた!お名前は!?」


掴んでいた手は勢いよく振り払われ
今度は蓮の手首を掴みあげ身動きを防いだ





「っ…!?」

「なんて…なんて可愛い小鳥なの!!!!」




クンクンと首もとに鼻を近づけ、それを何とか解する蓮の必死さ。






なんて面白いの。








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