可憐な華にくちづけを
Man of the neighboring country
「―――ねぇ、どうかしら。」
「馬子にも衣装ですね、」
「藤原。」
ほんとうに…一言いつも余計よね?
私に歯向かうのはあなただけよ、
「で、どうして蓮は居ないのよ?」
朝は藤原が起こしに来たし、用意からなにまで蓮が私のお気に入りになるまでの日常に戻ったみたいに…
まさかね、
「辞めたの?」
私の昨日のわがままを、嫌に、なったんだわ
こんな気分の悪くなるようなお嬢様の近くに居たくないわよね。
「―――彼は本日、外出届を出しております。」
「聞いてないわ。」
「秘密、と言うことになります。」
「そう…、」
一瞬でも、考えた私は馬鹿だったわね
蓮が簡単には逃げる人じゃないはずだわ。
私が見込んだ男よ?