可憐な華にくちづけを





―――「おやおや、東方の大使様がこのような舞踏会に。」


「……。」


「プッ…し、しかも蝶ネクタイって!!」


「…うるさい。」


「ブブッ!やべぇ…もう風ちゃん面白すぎ!」


「その名で呼ぶのはやめろ、羽鳥。」



スッとした切れ長の伏せ目がちな瞳は
周囲の女性の視線がちらほらと向けられる。

―――東方の特命全権大使
小さな戦力は巨大な軍兵となり上り詰め


そのトップに立つ若く美しい男子






「で、風ちゃん。挨拶してきた?」


「……。」


「まったく、これだから女馴れしとけって言ったろ?」


「…うるさい。」


「プッ…はいはい。……でもさ、本当に綺麗な顔してんだからよ、」


スッと頬に手を伸ばすと、ポッと綺麗な肌が赤く染め上がった。




「かっわいー!」


「羽鳥っ!!!」







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