守りたいモノ
鈴と玉と刀

出発



「分かってると思うけど、
一応、確認ね。
まずは、
光玉(コウギョク)、水鈴(スイリン)、
紺刀(コントウ)を守ること。
最初はきっと、水鈴が
敵に襲われる。
たしか、水鈴は
Kエリアだったはず…。」


ジュリアは
黒いマントを羽織ると、
大きな古そうな杖を取り出し、
空中に何か陣を書き始めた。
すると、どこかの地図が
浮かび上がった。

「「ねぇねぇ、なんで
3つともまとめてないの???」」

紅と蒼は声をピッタリと揃えては
首を傾げ、少し不思議そうな感情を
混ぜた声音で訊ねた。
あとは好奇心いっぱいの表情を浮かべている。


紅と蒼の質問には黒玄が応えた。

「あの3つはな、1つ1つが力が強すぎる。
だから、バラバラに守ってた方が、
安全でバランスがとれる。
まぁ、近くに寄ったら
どれだけ強いか分かるだろうな。」


彼らは
黒玄の答えを聞くと、ニンマリと笑い、

「強いんだって、」
「「壊したらどうなるかなー?」」

紅が楽しそう言ったあと、
二人揃って首を傾げると、
クスクスと笑いあった。

「阻止するのに紅達が壊したら、ダメでしょ。」

ジュリアは
苦笑いを零しつつため息をついた。

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