【続】苦いコーヒーと甘いココア 〜バレンタインデー編〜
バレンタインデーにはアルコール入りチョコレートを!?
「鈴(すず)、これ。」
何故か、いつもは仕事部屋から出てこない晴樹(はるき)が
今日は袋を持ってそんなことを言い出した。
離婚届けならぬ別れ届けが入っているのではないかと
自然と鼓動が嫌な感じに早まる。
でも、そこに入っていたのは
そんな予想をいい意味で裏切るもので。
「わぁぁ、ありがとう!」
焦る余りビリビリになってしまった包装紙から出てきたのは、
キラキラと光るネックレス。
小さな蝶々がついていてとても可愛い。
「鈴に似合うものを選んだから、良かったら使って?」
「………。」
「鈴?気に入らなかった?」
「つ、付けれない…」
うぅぅ、私ってどんだけ不器用なんだああ……
「クスッ…。
まぁ、そんな鈴も好きだよ。貸してごらん?」
ははははるきさん!?
今日はやけに優しいんですけど!?