恋の魔法に


「なーにニヤついてんの? 彼氏さん?」

「うちの話じゃないですよ。先輩の話が聞きたいです~」



今は休憩時間。

今日はいつにも増して体育館の床が滑るからモップがけをしていた。

そこに後輩ちゃんがやってきてモップがけを変わってくれたんだ。


私の話ってなんだろー?
とくになにも面白そうな話は持ってないと思うんだけど……



「結城ですよ。結城奏斗」



その名前が出たことにびっくりした。
それと同時に焦りもした。

だってすぐ隣のコートに結城くんがいるんだもん。


聞こえちゃうでしょ!


< 106 / 255 >

この作品をシェア

pagetop