恋の魔法に
明美ちゃんは自分の腕を私の腕に絡めてきた。
うわ、この子腕細いなぁ!
「ほんとですかぁ? なんか気になるなぁ」
顔を覗き込まれて私はふいっと顔を背ける。
なになになになに!
近いっ! 近いよ、明美ちゃん!
「うち、結城と同じクラスなんですけど、女子から密かに人気あるっぽいんですよ」
そりゃ、そうでしょうねぇ。
あんなキレイな顔してるんだもん。
それになんか……存在感あるし。
女の子が放っとくわけがないよね。
私と明美ちゃんは結城くんの後ろ姿をチラッと見た。