恋の魔法に
「あのね、明美ちゃん……」
「集合〜!」
5分にセットしてあったタイマーが鳴り、志帆がみんなに集合を呼びかける。
休憩時間終わっちゃった……
「またお話しましょう!」
明美ちゃんはニコッと笑って私の腕を引っ張りみんなの元へと歩いていった。
結城くんの話は今はあまりしたくないなぁ。
私、結城くんのことフったから。その話はしないで。……なんて! 言えるわけがない!
嫌な女確定じゃないですかっ!
「はぁ……」
誰にも気づかれないよう小さなため息を吐いて、ラケットを持ちコートに入った。
冬休みはもう少しで終わってしまう。
今一番考えなければいけないことが私にはある。
……冬休みの宿題。
宿題まだ終わってないよぉーっ!!