恋の魔法に

一歩距離が縮まっただけなのにものすごく近くに感じる。

こんな近くで見ても肌荒れなんて見当たらない。綺麗なその二重の目に吸い込まれていくようだ。


「先輩のこと諦めませんから」


ニコッと微笑まれた。

しかも目の前で!
こんな近くでっ!

かぁっと頬が熱くなる。



「ちょ……待った。なんか話がずれてる気がするんだけど」


掠れた声でなんとか返す。

あー、なんか飲みたい。
冷たいものが飲みたい。
のどを潤したい!

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