恋の魔法に
ーーー放課後
「じゃあ終わったら帰っていいから。電気消すの忘れるなよ」
「あ、はい。分かりましたー」
学級日誌片手に教室を出て行く先生を見届けてから
私は黒板を消す手を再び動かす。
教室には私1人だけ。
今日、遅刻してしまったので罰として教室掃除。
変なところで厳しいんだよなぁ、うちの担任は。
さっさと終わらせて部活行かなきゃ。
「……よし! 終わりっ」
綺麗になった黒板を見上げてひとり頷いた。
えっと、後は電気を消して鍵の確認……
あ、窓の鍵はちゃんと閉まってるかなぁー?