恋の魔法に
ニコッと笑って力強く頷くと志帆は笑い返してくれた。
ローファーを戻して上履きを再び出す。
さっきの場所にはもう2人の姿はなくて、私は一年生の教室へ行こうと階段を上っていった。
これから部活へ行く人、帰る人で廊下はたくさんの人がいた。
ぶつかりそうになりながらも前へと進む。
えっと……結城くんって何組!?
聞いたことなかったよぉー……
1組から全部の教室を覗いてみようか。
「莉子先輩? どうかしたんですかぁー」
ツンツンと肩をつかれて振り返るとそこには後輩ちゃん達がいた。
そのうちのひとり、明美ちゃんと目があった。
「結城くんって何組だか分かる?」
「結城は7組ですよっ」
一番端っこの教室かぁー!