恋の魔法に
チャイムが鳴ってみんな一斉に自分の席へと着く。
はぁー……どうしましょ。
心の中でため息をついた。
休み時間。私たちは寒い廊下に出てトイレへと向かった。
「なんでそんなに悩んでるの? OKしちゃえばいいじゃん」
トイレの鏡の前に立つ私たち二人。
鏡の中の志帆と目が合う。
「なんか……結城くんといると緊張しちゃうんだよね。男子だからかな」
クラスの男子ともあまりしゃべらない私。
話しかけられたらしゃべる程度。