キミと、ピエロ的恋愛遊戯。
休む時間。
いつもなら、教室で、親友もとい悪友と色んな悪巧みの話をしてるか、とりあえずの彼女と時間を潰してる。

はずなのに、


「全く、これでサボリは何回目だ。」
俺はただいま、職員室という名の牢獄の中。


どうやら、日頃のつけが回ってきたらしい。

「勉強や運動だけ出来ればイイってわけじゃないんだぞ。」

よく言うよ。
成績で人を評価してるのは、どこのどいつだ。

なんて口に出そうものなら、説教が長引きそうだから、言わないけどな。


「それに比べて、池内先生が羨ましいよ。」

「何てったって、あの三神がいるからなぁ。」

教師ってやつは、こんなやつばっかりだな。





俺はとりあえず、適当な相槌だけ打って、そそくさと職員室を後にした。


廊下に出ると、新しい彼女が待っていた。
「大丈夫だった?」

「別に、気にする程のことじゃないよ。」


少しばかりメンドーだったが、この彼女と教室まで戻ることに。

不意に彼女が溜め息をもらした。


「凄いね、あの先輩。また学年トップだよ。」
そう言った彼女の視線の先には、この前張り出された、定期考査の順位表。


トップの場所に書かれている、“あの”先輩。



三神奏良(そら)。


それが彼女の立ち位置だった。
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