キミと、ピエロ的恋愛遊戯。
先輩が言うには、この高校には、不定期に行われるオールマイティトーナメントとか言う行事があるらしい。


何をやるかは聞いてないが、とにかく盛り上がるとか何とか。

で。どうやら俺は、その代表選手の一人に選ばれたそうだ。



「今日の放課後、顔合わせと詳しい説明も兼ねてミーティングするから、会議室に来てくれ。」
それだけ言って、先輩は教室を離れて行った。


「ちょっと待て。」
全く状況が飲み込めない。


話を聞いていたトーマが、後ろから楽しそうな声で一言。

「選ばれたからには、頑張りなよ。」


何をどう頑張れって言うんだ?!







そんなこんなで、放課後イン会議室。

「おぉ!黒宮がいるじゃん。」

この声は・・・

「佑希もいるのか。」
悪友のもう一人が、勢いよくドアを開けて入ってきた。

「そりゃ、こっちのセリフ。」

笑いながら、俺の横に腰掛けた。
辺りを見渡しながら、

「まだ全員来てないみたいだな。」

語尾に疑問符をつけて、問い掛けて来る。

そりゃそうだろ。
先輩なんてまだ誰も来てない。



ガラガラ。

ドアが開く音。

二人で反射的に振り向いた。


「失礼しま〜、」
言葉が途切れた。


その場に立ち尽くしているのは、紛れも無い、あの人。



三神奏良先輩。



妙な沈黙が続くかとおもいきや、次の瞬間。


「はめられたぁっ!!」

叫ぶ先輩を目撃した。
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