幼馴染だから。(2)

ふと感じる目線
周りを見渡すといろんな女の子が祐也を見ている

まぁ…かっこいいしね
でも、祐也は私のだもんっ!!

なんか私、釣り合ってないのかな?
顔も普通だし、いいとこないし…

あーあ…
せっかくのデートなのになぁ…

付き合ったら幸せだと思ってた
でも、どんどん欲張りになっちゃうよ…

唇をキュッと噛み締める

「…どうした?」

優しい声と共に頬に暖かい感触
目の前には祐也が心配そうにみている

「ッな、なんでもない!」

そう言うと、手首を強く捕まれそのまま近くのベンチに座らせられる

「…なんでもない、なわけねぇだろ」

怒ったように、悲しそうに顔を歪ませる祐也
祐也の手が私のまぶたに触れる

「なんで泣いてんの」

「…っえ?」

気づけば私は泣いていた
『なんで』なんて…私もわかんないよぉ


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