幼馴染だから。(2)
隣のアイツ
~隆弘side~
アイツと出会ったのは半年くらい前…
* * *
「なぁ!」
「んぁ?」
珍しくご機嫌な親友の涼に俺の貴重な授業前の睡眠時間が削られる
…ったく、なんなんだよ。
「聞いてよ!俺さ…彼女、できましたぁ!!」
ニコニコと話す涼に俺は少しイラついていた
…んだよ。そんなことかよ
所詮、『親友の幸福<睡眠』なのだ
「へいへい。よかったな」
「えぇ!?それだけなの!?」
あからさまにガーンとしている涼にシカト攻撃を続ける
「ねぇ~それでさ~」
…俺、なんも言ってねぇのに1人で喋ってますよ。この人。
「っせぇな、なんなんだよ」
「お願い!!彼女のところに会いに行こ!」
はぁ?
意味分かんねぇ…
「なんで俺が…」
「頼む!!1人じゃハズいじゃねぇか!」
…そんなの、俺が知ったことじゃねぇ
「めんど。…ったく、しゃあねぇ」
「まじ!?サンキュー」
断ると地の果てまでついてきそうだし…
マジでうぜぇ…