バッドエンドにさよならを

サワはあからさまに俺を避けることはしなくなった。恐らく、俺が一定の距離を保っていたからだろう。弁当も久しぶりに一緒に食べた。

だけど休み時間、前ほどは話さなかった。

クラスのやつらは俺とサワの微妙な距離感に気づいてないようだった。

「サワ。お前旅行ってどこ行ったんだよー。」

「お土産に書いてたやんかー。」

「もう食っちまったし。」

「ははっ。二宮ー。」

サワの様子は何も変わりなかったように見えた。