バッドエンドにさよならを
16、帰ろう
「…久しぶり。」
「久しぶりやね…。」
鹿島はサワを連れてきてすぐに帰った。
つまり今はサワと二人なのだが、今までこんなに気まずい空気になったことはない。
「お前、やせたな。」
「…そう?」
「食べとる?」
「食べおるよ。そっちは?みんな元気?」
「おん。中井も二宮も、おばさんもみんな。」
「そっか。よかった。」
聞きたいことはいっぱいある。
「なあ、なんでケータイ通じんなったん?心配やったやん。」
「あー、ごめんなあ。料金払うん忘れとって今止まっとるんよね。」
へへっと笑うサワ。