バッドエンドにさよならを
「僕さ、母さんを幸せにしたいんだ。」
「おん。」
「今まで母さんを傷つけて、母さんの時間を奪ってきたから、これからは母さんのために生きたい。」
「…おん。」
「母さんの欲しいものは全部買ってあげて、母さんの望むことは全部してあげたい。」
サワの言葉を聞いて、さっき見たサワの母さんを思い出した。ドレスのような派手な服を着て、ブランドもののバッグ、アクセサリーを身に付けていた。
「お前もしかして、母さんのわがまま全部聞いて買ってんのかよ。高そうなブランド身に付けてるやつ全部。」
「…お母さんに会ったの?」
「こっから見えた。」
「今日は帰ってきたんだ。」
サワはほっとした表情になった。