バッドエンドにさよならを

「あとな、井上がまだ目覚めないと聞いて、これ持ってきたんだ。」

鹿島は魔法陣のような絵が描かれたマットを取り出し、変な銅像を置いた。

「…なにそれ。」

「なんか、じいちゃんの知り合いで民族学?宗教学だったかな?まあそれのスペシャリストがいて、目覚めない人を起こす儀式を紹介されたんだよ。」

魔法陣を見ながら呪文を唱え出す鹿島。

「い、今岡くん、この人もしかしてやばい人?」

2人は引いている。

「いや、ちょっと変だけどまあいいやつ…」

すると鹿島は両手を上げてサワの方を向き、手を前後に揺らしながら「メザメロー。メザメロー。」と言い始めた。

「今岡くん!やっぱり鹿島くんやばい人だって!」

2人は涙目だ。

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