バッドエンドにさよならを
「特に仲いいんは幼なじみ2人かな。ひとりはサッカー部でひとりはバスケ部におるわ。腐れ縁とも言えるけど、その2人が一番気使わんでいいからな。」
「そうなんですか。」
「友達関係の悩みか?先輩が聞いてやるぞ。」
「クラスにね、県外から来た子がおるんですけどね、その子の家、転勤族らしくって、またすぐ転校するやろうからって友達作らん言うてるんです。僕とも友達になる気ないってハッキリ言われました。いくらすぐ引っ越すいうても、友達おらんの寂しくないですか?」
望月は身震いをした。
「こっわ!俺転校とか無理や!人見知りやもん!知っとるやつひとりもおらん環境とか無理や!」
「え、人見知り?僕に声かけたやないですか。」
「お前はなんかあれや、人間ぽくないから。」
「なんですかそれ!?」
「なんかこう…アザラシっぽいよなお前。」
「え、」
「ゴマちゃんや!」
望月は笑い転げた。