バッドエンドにさよならを
「だからなんの心配もいらねえよ?えりちゃん?」
野上はそう言ってえりちゃんを追い返した。
「えりちゃん。あんまり野上くんに逆らわん方がええよ。」
えりちゃんの友達、ゆかちゃん。
「なんで?二宮くん可哀想やんか。」
「二宮は…まあグズやし取り柄ないから仕方ない。野上くんのお父さんは医者やし、おじいさんは近くのでっかい病院の院長やからさ、野上くんを敵に回したら、町全体を敵に回すって思った方がええよ。」
「なによそれ。親が偉かったら何やってもええの?」
「…うちらじゃどうすることもできんのよ。」
えりちゃんは腑に落ちなかった。