バッドエンドにさよならを
7、距離
「あれ?サワは?」
「隣のクラス行ったー。用事があるんだってー。」
「…そ。」
ここ一週間、サワはいつも昼休み教室にいない。
先生に呼ばれただとか、他のクラスに用事があるだとかで出払っている。
戻ってくるのは授業開始ギリギリだ。
俺は中井と二宮と一緒に弁当を食べている。
「忙しそうだなあ。サワ。」
二宮は呑気にそんなことを言っているが、サワは忙しいわけではないと思う。
多分、俺のことを避けているのだ。