隣の彼の恋愛事情
「お前さぁ、いい加減 美馬から卒業しろよ。」
「チィ兄から?」
「そのチィ兄って言う呼び方も気に入らない」
(気に入らないって言われても)
まっすぐに前を見て運転しながらアイツが言う。
「どうしたんですか?急に」
「急にじゃねーよ。もういい加減そろそろ気が付け」
「何に?」
急に車のスピードが落としアイツがハザードをつけて、路肩に車を停める。
ハンドル両腕を乗せそのうえに額をつけて「はぁー」っと大きなため息をついて私を睨んだ。