隣の彼の恋愛事情
早希が興奮したまま、プロポーズの話をチィ兄 に話す。

「だって、夏頃には籍いれようかって話してるって、三浦が言ってたぞ」

「そうなんだけど」

目の前の料理をつつきながら、ため息をつく。

「いい歳して‘プロポーズ’にこだわる私が子供なのかな?」

ちょっとさみしそうに呟く。

「紅・・・」

二人が心配そうな顔して私の名前を呼ぶ。

「三浦も尋常じゃないぐらい忙しいから、そこまで頭が回ってないのかもな。だからって、きちんとプロポーズしてない言い訳にはならないけど」

そうチィ兄はいつものように頭を撫でながら慰めてくれた。


「うん。そーだよね。きちんと大事にしてくれてるんだ。だからプロポーズの一つや二つ気にしないでいるよ」

二人を心配させないように努めて明るく振舞った。

そろそろ終電間際になったので、二人と共に席をたった。今日は斗馬の部屋に行く約束をしてるから電車で向かおうと二人と一緒に駅に向かうつもりだった。
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