それでも君が好きだよ
すると…
そこに汗と泥にまみれた
番場くんが立っていた。
「あれ…?お前、1人で
朝から走り込んでたのかよ?」
柏原くんが不思議そうに
番場くんに訪ねた。
「負けられないからね。陸上部としても…
男としても、君にはね?」
番場くんが又、その綺麗な深緑の瞳を
柏原くんの方に向けた。
「格好いい所見せようって
なら俺だって負けねーよ!!」
私は何の話か分からずに
ポカンとしてしまった。