それでも君が好きだよ
思わずそう言って、私は半泣きの顔を
伏せて番場くんの前から逃げようとした。
が、しかし、私は
番場くんに腕を捕まれてしまった。
そして、次に彼の口から
私は何を聞いただろうか…。
目と目があった瞬間、胸が高鳴った。
「好きだ…。」
3文字の…たったそれだけ……。
その一言だけだったんだ。
私の心をわし掴みにしたのは…。
そして、番場くんは私の手を引いて
ゴールへと走っていった。