それでも君が好きだよ
私は木々で腕や膝を怪我してるのにも
気がつかずに子猫を優しく包み込んだ。
そして、ひょいっと木から降りて
みんなの方へと走っていった。
「だ…誰かっ!!早くタオル!!」
ビショビショに濡れた
私を見て皆が心配そうに見てきた。
それに気付いた柏原くんが私の方に
駆けつけて、タオルを投げてきた。
「音っ!!これ使え!!濡れてんじゃねーか…。」
「いや…この子の事、助けなきゃって…
行かなきゃって思ったらつい………。」
私は抱き抱えた子猫を
そっと地面に下ろしてあげた。