それでも君が好きだよ
「えっ…?音…っ///!?」
柏原くんは驚いたように
目の前にある私の顔を見つめた。
「柏原くん…私から目を離さないで!!じゃないと私、どこいくか分かんないからさ。」
私は柏原くんの頬から手を離し、
後ろに振り返った。
「私、ちゃんと受け止めるから…。」
ギュッと抱き締めた花のブーケから
優しい香りが漂ってきた。
「音…。ありがとな。」
微かに聞こえた柏原くんの声。
その声が聞こえたと
共に私は走り出していた。