それでも君が好きだよ

だけど、そんな私におばあちゃんは


慌てたように話しかけてきた。



「ちょっと待って。
和佳と話をしに来たんでしょ?」




その言葉を聞いたとき足が止まった。



病室のドアに手を掛けたところで私は又、


後ろを振り返って大きく頷いていた。



するとおばあちゃんは


番場くんの方を向いて




「和佳、私の事は良いから話しておいで。」



と番場くんの背中を押した。




番場くんは困ったような表情を


浮かべたもののおばあちゃんの


言う通りに私と病室をでて、


自動販売機の前のベンチに来た。
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