それでも君が好きだよ
Broken Heart~遠矢side~
―――ピーンポーン…
夜ももう遅いというのにインターホン
の音が響いた。いったい誰なんだろうと
返事をすればきっと又、会ってしまう。
お前に会いに行ってしまう…。
「音…?何しに来たんだ…。」
真っ暗な空に輝く星の中に彼女はいた。
「側にいられるなら、同じ時間にいて遠い記憶も甦る悲しみも暖めてあげられるよね…。」
「音…?」
「私ね…夢を見たんだ。遠い日の夢。過去に縛られる少年と1人で能力を抱え込む少年の夢…。」