それでも君が好きだよ

ダンスが踊れないんじゃなくて


馴れないヒールで靴擦れを起こして


痛くて…踊れなかったんだ。



「無理させてごめんな…音。」



「え…っ?柏原くん。
私、無理なんてしてないよ?」



そう言って音は笑った。


『大丈夫だよ』って笑った…。



そして、音が急に立ち止まった。



俺は音に小さく頷いて、ドアを開けて


中に入ると、そこは電気のついて


いない真っ暗な調理室だった。



そして、そこに立っていたのは…



「………結愛っ!!」
< 209 / 272 >

この作品をシェア

pagetop