それでも君が好きだよ
私はおばあちゃんに背中を押されて
番場くんの家の中へと入っていった。
―――コンコンッ…
番場くんの部屋をノックして
そっとドアを開けた。
そこには頭に包帯を巻いて痛々しい姿の
番場くんがベットで眠っていた。
私は近くにあった椅子に腰掛けた。
すぐ傍には私のあげた花が飾られていた。
「番場くん…ごめんね…。」
番場くんはピクリとも動かなかった。
まるで眠り薬でも飲んだ人のよう……。