それでも君が好きだよ


『全部話してくれてありがとう…。』



という優しい声と暖かくて大きな手が

私の髪を撫でたようなそんな気がした。




そして、私が眠りから覚めた時には


ベットに眠っていた番場くんはもう


その場には居なかった。



「ば…んばくん?」



私が声をあげた時に窓からフワッと


風が吹き込んできた。



あぁ…そっか…。



「番場くん、私が空の人に
なれば貴方は楽になれるんだね。」



番場くんはそれを私に伝えたくて


窓を開けたんだね…。
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