それでも君が好きだよ
私は息を切らしながらも何とか屋上の
扉の前までたどり着いた。
そっと扉を開いたとき、視界にフワァーッ
と入ってきたのはオレンジ色に染まる空。
そして、そのオレンジに負けない深緑の
瞳を持った番場くんだった。
「はぁっ…ごめんね。お待たせ!!」
番場くんに手を振って側に駆け寄った。
すると、番場くんは軽く頷いて、
「何か話あるから放課後、
ここに来てって言ったんだよね?」
と不思議そうな表情を浮かべて言った。