椿ノ華



「あの、壱さん…お風呂、ありがとう」

「ああ、おかえ…り…」


ソファに座っていた壱は振り返り、椿を見た途端フリーズする。


「…壱さん?」


近付いてみると、


「あ、ああ…あの、えっと、…うん」


顔を赤らめて、慌てた様に言葉を探す壱。


「何ていうか…風呂上りって、…ね、」

「?」


首を傾げると、壱は乱暴に髪を掻いて。



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