椿ノ華
それから一ヶ月。
とても穏やかな日々が続いていた。
毎晩、葵に抱かれる事以外は本当に平和で。
「奥様!!奥様!!どちらにいらっしゃいますか?!」
「ここです、篠山さん。どうしたんですか?」
「啓一郎様が…!」
「!!」
「すぐに離れにお向かいください!!」
「分かりました、葵さんにも連絡してください!」
すぐに離れに向かった。
啓一郎は、当主の座を葵に継承した際、
離れの和風家屋へと居を移していた。
「お祖父様!!」